「KEI」という方が作った「ピエロ」というボカロ曲をゲーム実況者「もこう」が歌った動画だ。
5年前ぐらいにこの動画を知ったように思う。その時は歌詞の前半部分に感動した記憶がある。
好きな曲で一時はスマホに入れてよく聴いていた。
一昨日に久しぶりにこの動画、、つまり「もこう」が歌った「ピエロ」を聞いたら涙が止まらなかった。
何度聞いても涙が出てきた。
特に後半部分に感動したので、それを紹介したいのだが、その前に「もこう」の説明を少しだけしたい。
「もこう」は現在は主にYouTubeにてゲーム実況をしている者だ。もこうとしての活動が始まったのはニコニコ動画で俺はたぶん動画投稿が始まって1年するかしないかぐらいに知ったと思う。
もこうは中学生のときに難病である潰瘍性大腸炎を患い入院を余儀なくなり、その後、半年ぐらいで学校に復帰するも、もうすでに出来上がっていてしまったクラスの雰囲気に馴染めず不登校となる。
高校は通信制に通いネット漬けの日々を送り、大学からバイトを始めたりと社会復帰し始めるかたわら、ニコニコ動画への投稿も始める。
そして、紆余曲折を経て、現在は大人気ユーチューバーとしてゲーム実況だけでなく、歌うたい(歌い手)や声優としても活躍している。
ようはけっこうな闇を抱えてるはずの人物だ。しかし時にそのような面をまるで持たないかのように、彼のインターネット上での振る舞いは非常に奔放で人を楽しまることに徹している。
ようは「ピエロ」だということだ。
以下、歌詞。(便宜上、番号を付けた)
- 大丈夫 大丈夫 おどけてみせる僕は
小さなサーカスの名も無きピエロ
真ん丸いお月様みたいな
ボールの上 バランスをとって
派手に転んだりしちゃって
笑われるのが僕の仕事客席に泣いてる君を見つけた
そんな悲しい顔はしないでよ
パパもママも知らない君の涙に
僕は気付いた 拭ってあげなくちゃ『大丈夫、大丈夫
痛くも痒くもないんだよ
君が笑ってくれるなら』
ダイジョウブ、ダイジョウブ
無様に転ぶ僕は
小さなサーカスの玉乗りピエロ
- 泣き止まない君が言うんだ
「あなたの嘘が悲しいの」って
『嘘なんて一つも吐いてないよ』
その言葉にまた泣き出した「客席に見せない仮面の下の
あなたが隠した素顔をみせて
怪我したとき痛いって
辛いときは喚(わめ)いて
恥ずかしいことはないんだから大丈夫、大丈夫
上手く笑えなくていいんだよ
もう二度と嘘を吐けないように
大丈夫、大丈夫
堪えたりしなくていいんだよ
私も一緒に泣いてあげる」大丈夫 大丈夫 君が見つけてくれた
忘れかけてた僕の顔
「大丈夫、大丈夫」
それはまるで魔法のようだほら 嘘吐きピエロは もう消えていなくなった
歌詞に「僕」と「君」が出てくる。
初めて聞いた時は一番の印象しかなく、「僕」が必死におどけてみせて、泣いている「君」を癒そうとしているんだな。まるで自分みたいだと感動した。
二番の印象は特になかった。
しかし、今聞くと二番からが本番の歌詞だった。まず「僕」と「君」は自分自身(主体)の中の人格の種類だと思う。(意識と無意識的な)
一人に人間の中に「僕」と「君」がいるということだ。
主体に何か受け容れられなほどの辛いことがあり傷つく。それはパパもママも気づかない。誰かが癒さなければならない。
主体を騙すために「僕」はおどけるみせる。
「僕」は泣いている「君」を見つけた。
それは同時に泣いている「君」が「僕」を”見つけてくれた”ということだ。
これは泣いている「君」がおどけてる「僕」を救う歌詞だ。
もこうの人生を思いながら聞くと、自分の人生を思いながら聞くと涙が溢れてしまう。
ちなみにもこうは2,3年前に先輩実況者の結婚式にて「春よ来い」を独学で学んだピアノで弾き語りした。
規模もやってることのすごさもまったくちがうが以前の友人の結婚式のときにそのことが頭によぎったのは言うまでもない。
追記:
つまりは自分自身を騙す「嘘つきピエロ」と邂逅できたらなら、人を楽しませる素晴らしい「ピエロ」になれるのであろう。
自分自身を騙す「噓つきピエロ」もまた、その時に自分自身ができた必死の対応策であって、それ自体を否定してしまうのもまた違い、大切の自分の一部であるということを同じようなことを何度も書いているがまたしつこく書いておく。