きつい

現在朝の4時20分だ。
俺はサラバの上巻を読み終えて寝ていた。
警察から電話がかかってきた。1234の番号で警察だとわかった。
それで全て察したが、父さんが酒で酔ってそのへんで寝て保護されたんだと思った。
実際はスナックのところで泥酔してるから迎えに来てほしいということだった。
状況把握のため会話してると徐々の状況が変わってきたらしく、タクシーで家に向かうと言うことになった。

現在俺は父と二人で暮らしている。

五分後にタクシーが来た。
警察官も三人いた。体力が充実してそうなおじさんと若い男性と若い婦警だった。
父さんは完全に意識朦朧としていてタクシー代を払うことすらできていなかった。

家は借家で二階のみを借りている状態だ。
なので外付けの階段で二階に上がらないといけない。
もちろん自力じゃ上がれないので階段にお尻をつけた状態で座ってもらい、警察官二人に上下に付いてもらい一段ずつ上げることになった。

俺は邪魔にならないように階段の下で見ていた。
作業はかなり難航した。階段を上がり切るのに10分はかかったと思う。
婦警も階段の下で見ていた。

その時、急に心臓が潰れるような感覚になった。
冷たいというか苦しいというかツーーーといった感じがした。

警察官は部屋まで父を運んでくれた。
本当に親切だった。
玄関先で放置だとそのあと一人で困るだろうから…ということだった。

けっこうきつい。

父は元警察官だ。それもなんだかきつい。

実は最近、父関係で嫌なことがあって、それは非公開ブログに書いていたのだが、気持ちをおさめるために今ここにざっと書くことにする。
今日、飲み潰れたスナックは父の行きつけのところだ。
何回も今日みたいなことを繰り返しているのだが、先週、スナックの店主にぼったくられたと喧嘩してボトルキープしてる瓶も持って帰ってきたと笑っていた。もう行かないと啖呵を切ってきたらしい。英雄的な行為をしたと思っているんだろうと思った。
しかし、その笑いは明らかに強がりの乾いた笑いでまた寂しくなってスナックに行くんだろうと思った。
今も笑いながら不安で仕方ないんじゃないのかと思っていた。
父にはそのスナック以外まともな…これもまともじゃないが…まともな付き合いはない。

そして、昨日、またスナックに行っていた。特になんとも思わなかった。
しかし、今日はきつかった。
他人が介入するときつい。

そのスナックには多分10年以上通っているはずで、ここからはさすがにプライバシーがあるから具体的なことは書かないが、かなりひどい騙され方もしている。
先週、ボトルキープしている瓶を持って帰ったきた話を聞かされた時に、またどうせ行くだろうと思いつつ、さらに追い打ちをかけて後戻りできなくしてやろうと、昔の騙された話をした。
そんな店だからもともと変な店だというのはわかっていただろうと言った。
父は俺がそのことを知っていることを驚いていた。
ちなみに父から直接聞いた話だ。
そんなふうにして明言化したものの、またスナックに行っている。
ひどく騙された店に。

俺は父がわかる。俺も似たようなものだから。
ようは寂しいんだ。父にも父がいない。父の法なき人間はその場しのぎの法で取り繕うしかない。
父には怪しいスナックしかない。
怪しいスナックで子供になってお母さんに相手してもらってんだ。

婦警と共に父を見ているのは本当に恥ずかしかった。
俺は父を父と認めていないが、それでも父なんだと思う。なぜなら俺は恥ずかしいと思っているからだ。
本当の他人だったら恥ずかしくもなんともない。身内だから恥ずかしい。
そして父はいびつながら父性的な存在として俺のファルスへの同一化の対象でもあったと思っている。
心から父と思いたくないが恥ずかしいと思っていることからはこういうことが導き出されてしまう。

辛いです。

追記
父親を捨てるべきだと思う。
いずれ捨てると思う。
だけど今は捨てていない。
限りなく接点はゼロで暮らしいてる。
それでも同居している。
おれにもわからない。
父は無か恥ずかしい人か暴力の人だった。
カウンセリングで母の思い出はけっこう掘り返したと思う。
次は父との思い出をもっと掘り返すべきなんやろな
これも本当によくわからないけど、事実として、こんな状況で今文章を書きながら思い出してみるのが
父がペン習字している背中を見てかっこいいと思っているところだった
泣きそう
多分ここがおれの抑圧だ
わからん
俺の中でまだ父は完璧なのかもしれない
まだ、というのもおかしいけど笑
よく殴られていた

追記
こういうことは年一回以上は少なくともあるんやけど
思えばこうやって文章書けたり
悲しんだりできるのがまだいいんだと思う
1年前までは悲しくなかった
一週間ぐらい鬱になるみたいな感じだったと思うたぶん