他者

先日、散髪に行ってきた。
へたにセットしたら金正恩みたいになる髪型になった。
うまくいったらかっこよくなる。ちゃんとセットをがんばろう。

もう半年ぐらい通ってる美容院で、担当の人とよく雑談をする。
学生時代の成績の話になり、中学時代、その人は副教科がオール10だったらしい。すごすぎる。ちなみに主教科は4,5程度だったそうだ。
その成績を引っ提げて高校入試を突破したと笑っていた。

全く持って勉強はできなかったそうだが、とにかくにも学校が大好きで、先生からの心象がいいのも、えこひいきされてるのもやんわり感じていたんだと。
同じクラスに不登校の子がいて近所だったらしい。
いつも早起きしてそいつの家に入って「いこうや~」と引っ張り出してたそうだ。
もちろんケースバイケースなのらしいが、何とも言えないちょっと猫なで声?の調子の「いこうや~」で言われたほうもあまり圧を感じなかったんじゃないかと想像する。
その美容師曰く、クラスの席が埋まっていないのがそわそわするそうだ。自分自身、KYだったと自虐していた。

高校時代は彼が入学した年に陸上部が廃部になり、再度立ち上げたそうだ。
部費は自分のお小遣いから捻出し、練習メニューも調べてノートを部室に置いていたと言っていた。

こんな人間もいるんだ。と思った。
ここまで自分と違うともはや俺の投影の範疇に入らない他者だと感じた。

今日読み終えた「坊っちゃん」にも似たようなものを感じた。
坊っちゃんの主人公は全く想像をしない人間なのだが、実質の母との文通の際は少し相手のことを想像する。
母との文通の時だけ相手の中に自分を入れ込んでいると思った。
その距離感はなんとも絶妙なように感じた。
主人公はただの幼児にも見えるがなにかあるんだろうなと読んだところもある。あまりまとまったことは思いつかない。