ゲーム時代の思い出 忘れられないなにか

読書にハマって一年半ぐらい。その前はゲームをしまくっていた。
一番ハマったのはPUBGモバイルだ。

スマホでやるFPSゲームということで革新的なゲームだった。スマホで、というのが特にポイントで操作がみんな素人からのスタートだった。
全プレイヤーが試行錯誤して効率のいい操作方法を編み出していってて楽しかった。
今にして思えば奇跡のような時代に巡り合えたと思う。もうみんながほぼ同じスタートラインから始めれるゲームなんてないんじゃないだろうか。
おれはたくさん練習してiPadまで買って六本指プレイヤーでガチ勢な操作をしていた。

基本、4人チームでやるゲームでガチ勢はフレンド同士で通話しながらやるのだが、おれはなかなか友達ができなかった。
おれは人の腕前は気にしなかった、ただ負けてもいいと思いながらやってる人とはやっても楽しくないからやらなかった。

ある日、Nという男子高校生とランダムで編成されるチームで一緒になりプレイし意気投合した。
その後、約一年間はほぼ毎日のように一緒にやっていたと思う。
Nは顔が広かったので、一緒に組んでちょっとしたガチ勢同士の試合にも参加していた。

"uzi"という銃がこのゲームにはあり、それに好きなカスタマイズができる。"uzi"は近距離専用の銃なので近距離性能をあげるカスタマイズをするのがガチ勢では当たり前だった。
おれももちろん"uzi"には"コンペンセーター"という近距離特化カスタマイズをしていた。
ただ、Nは違った。
Nは"uzi"に"サプレッサー"をつけたいた。サプレッサーは消音機で長距離において姿を隠せる意味を持つ。近距離では全く意味がない。
もちろん、Nもそれら全ての知識を持っている。何度か、なぜ、サプレッサーをつけるのかと聞いたら、ただ、「音が好きだから」とか「なんかいい感じだから」と言っていた。
なんとなくその気持ちもわからなくもなかった。"uziのサプ"は気持ちのいい音なのである。しかし、数値上、効率が悪い。


おれは"ゲームでも"効率を求めていた。教科書通りの手堅いプレイで勝利を求めていた。
Nはどんな本番の大一番でも”uziのサプ”だった。
ふざけてるとは思わなった。いい歳した大人と高校生が喧嘩みたいな言い合いになるほど二人とも本気だった。

おれの”uziのサプ”はあるんやろうか。


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今日、雨だった。長傘ではなく無理やり新品の折り畳み傘を使った。よかったけど今日は長傘だったな。
新しいシャンプーはやっぱりいいかもしれない。そろそろ散髪行こかな。